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着物を着たときの正しい座り方は?着崩れを防ぐポイントを解説!

着物を着たときの正しい座り方は?着崩れを防ぐポイントを解説!

着物を着たときの立ち居振る舞いやマナー

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着物を着たときの立ち居振る舞いの中でも、座り方に迷う人は多いのではないでしょうか。

意識しないでいつも通りに座ると着崩れを起こしたり、シワやヨレが目立ったりしてしまうこともあるため、着物を着るならぜひ気をつけたいポイントのひとつです。

また、着物ならではの正しい座り方は美しい所作に見えるため、あなたの魅力をアップしてくれることは間違いありません。

この記事では、着物を着た時の座り方について詳しく紹介します。

椅子や正座での座り方に加え、車や電車などで座る時のコツについても触れているため、お出かけの際にはぜひ参考にしてください。

着物や振り袖のときの座り方は普段とは違う!

着物や振り袖のときの座り方は普段とは違う!

着物は洋服を着ている時とは違う意識を持ち、立ち居振る舞いに気をつけたい装いです。

ところどころで洋服と違った動作を意識しなければ、着崩れをはじめ、見苦しい姿になってしまいます。

洋服の時でも、見苦しいファッションは避けたいと考えるはず。着物姿の時も同様で、着物ならではの所作が着物姿をいっそう整え、美しさをプラスします。

座り方も、着物姿に欠かせない所作のひとつです

例えば、着物姿でいつも通り深く椅子に腰掛けてしまうと、せっかく整えた帯が背もたれで潰されてしまいます。

また、両脚の置き方が違うと裾が広がり、着乱れて見えてしまうこともあるかもしれません。着物姿で座り方に気をつけることは、このような悲劇を防ぐためでもあります。

着物での美しい座り方

着物での美しい座り方

着物で座る際、大きく分けると「椅子に座る」「正座をする」の二つの状況が考えられます。どちらも洋服の時とは違う座り方のコツがあるため、気をつけながら座りましょう。

ここでは、それぞれの座り方について解説します。

着物で椅子に座るとき

着物で椅子に座ると着崩れしやすいのですが、ポイントを守れば防ぎやすくなります。特に意識するべき点は以下の2つです。

  • 深く腰をかけないようにする
  • 背もたれによりかからない

実際に座る時には、まず椅子の左側に立ち、次に上前を少し引き上げながら椅子の前に立ちます。その後、椅子の位置に合わせながらゆっくりと腰を落としていきましょう

この時、帯が背もたれに当たらないように注意してください。座った後にぴんと背筋を伸ばすと当たりにくくなり、見た目も美しくなります。

着物で正座するとき

着物姿で正座をするときには、上前が乱れやすいことを意識しておきましょう。特に斜めにならないように気をつけることが重要です。

上前が斜めになると広がってしまい、せっかくの着物姿が不格好に見えてしまいます。

また、無事に座れても猫背や巻き肩は美しさを損ねてしまう原因になるため、しっかり背筋を伸ばし、美しさを維持することが重要です。

ここでは、着物姿で正座をするときの座り方をご紹介します。

正座で座るとき

着物は椅子よりも正座で座るほうが向いていますが、ヨレやシワになりやすいです。

特に意識するべき点は、整えながら座ること。単に腰を下ろすだけではなく、着物にヨレやシワが出ないよう、細かい部分を整えながら動きましょう。

最初に上前を左手で少し引き上げ、押さえます。次に右手で上前をそろえつつなで下ろし、ゆっくりと腰を落としながら膝をついてください。

上前が斜めになっていないことを確認したら座り、正座の姿勢を整えましょう。振袖のように長い袖の着物の場合は袖も整えてください。

正座から立ち上がるとき

正座は座るときだけではなく、立ち上がるときにも注意が必要です。

まずは両足のつま先を立てながら、かかとにお尻を乗せてください。右手で上前の太ももあたりを押さえながら片足を前にずらし、そのままゆっくり立ち上がり両足を揃えます。

着物で車のシートに座るとき

車に乗るときには、腰を下ろす向きや袖・裾の扱いに注意しましょう。

最初に両方の袖を身体の前で合わせ、左手でまとめるように軽く押さえます。次に右手で裾を少し引き上げるようにつまんでください。

身体を少し斜めにして、お尻からシートに腰掛けたあと、ゆっくり身体を正面に向けます。

このとき、疲れていても深く腰掛けたりシートにもたれたりするのはNGです。着崩れや帯の潰れが起きやすくなるため、浅く腰掛けて背筋を伸ばし美しい姿勢を保ちましょう。

着物で電車に乗るとき

電車は車よりも個人の空間が狭くなりやすいため、袖や裾、帯などに気をつけながら動きましょう。

また、さまざまな人が利用するため、床が汚れていることもあり、袖や裾などに汚れがつかないように注意する必要があります。

座るときには、最初に両袖を身体の前で合わせます。次に手で軽く両袖を押さえ、ゆっくりと椅子に浅く腰掛けましょう。背筋を伸ばし、袖を膝の上に重ねるときれいに見えます。

着物でしゃがむとき

着物姿でしゃがむ際には、最初に両方の袖を片手でまとめ、次にもう片方の手で上前を押さえます。

片足を半歩引き、地面に裾や袖がつかないように気をつけながらゆっくりと膝を曲げてください。

洋服のときのようにしゃがむと、裾や袖が乱れたり着崩れしやすくなったりします。全体的にゆっくりした動作を心がけながら動きましょう。

男性の着物での座り方は?

着物姿の男性が座るときには、前側の開きに注意しましょう。

片手で前を押さえて前の開きに注意しながら、もう片方の手を腰からお尻の下まで撫でるようにして下ろします。

そのままゆっくりと腰を下ろして座りましょう。

椅子の場合は浅く腰掛け、背筋をぴんと伸ばすと着物姿ならではの男前が上がります。

また、しゃがむときには脚を開かないようにして膝を折りましょう。洋服のときのように脚を開くと肌が露出し、着崩れの原因になります。

着物で座るときのポイント

着物で座るときのポイント

ここでは、着物で座るときのポイントを3つ紹介します。

袖や裾が汚れないよう気をつける

着物を着て座るときには、裾や袖が汚れないように注意しましょう。

普段の洋服のときにはあまり意識しないかもしれませんが、着物の裾や袖は長く、座った際に床へつきやすいです。

特に振袖は袖が長いため、ほかの着物よりもさらに注意が必要になるでしょう。せっかくの晴れ着を守るためにも、普段より注意してみてください。

また、車の乗り降りで脚を上げ下げする際は、車体にこすって裾に汚れがついてしまうこともあります。

足元で見にくい部分ではありますが、気を配りながらゆっくりと動くようにしましょう。

浅く腰掛け帯が背もたれに当たらないようにする

椅子に座って一息ついている際も、浅く座り、背もたれに寄りかからないようにしましょう。寄りかかると帯が潰れてしまいます。

着崩れは自分ひとりでも直しやすいですが、潰れた帯は着物に慣れていない人が直すには難易度が高いため、潰れないように注意しながら過ごすことが重要です。

「深く座らない」「背もたれに寄りかからない」の2点を守るだけでも帯をきれいに保ちやすくなるため、ぜひ意識しておいてください。

背筋をまっすぐ伸ばすと苦しくなりにくい

着物を着ていると苦しさを感じることがありますが、これは着付けの際に身に付けた胸ひもがきつすぎる可能性があります。

着付けが完成してからでは直しにくいため、ベストなきつさを保つことが重要です。

そのためには、着付けのときに背筋を真っ直ぐにするよう心がけてください。真っ直ぐに立っていれば、締め付けに弱い部分を避けて胸ひもが結べます。

座っているときも背筋を伸ばしておくと胸ひもがズレにくくなり、快適な位置を長く維持できます。

着物で正座するときに足が痺れにくくするコツ

着物で正座するときに足が痺れにくくするコツ

着物で正座をしているうちに足が痺れてしまう可能性があります。特に普段から正座に慣れていない人は心配かもしれません。

ここでは、痺れ防止のコツを4つ紹介します。

背筋を伸ばして重心を前にする

座ったときには背筋を伸ばし、重心を前にかけながら、足の甲や足首に体重がかからないように意識してみてください。

足の甲や足首の上に座ってしまうと血流が滞り、痺れやすくなってしまいます。

正座椅子を使う

小物を持ち込める席なら、正座椅子を用意しておきましょう。正座椅子はお尻の下に置いて使う小さな椅子で、正面から見ても身体に隠れて見えません。

重ねている足を入れ替えたり重心を変えたりする

重ねている左右の足を入れ替えたり、身体の重心を左右に移動させたりしながら血流の滞りを防ぎましょう。可能なら、たまに立ち上がるのもおすすめです。

普段からストレッチしておく

事前に正座をすることが分かっていて足の痺れが心配なら、普段からストレッチをして身体の柔軟性を高めておきましょう。太ももや足首の柔軟性が高いほど、正座がラクになります。

着物の着崩れを防ぐためのポイント

着物の着崩れを防ぐためのポイント

ここでは、着崩れを防ぐためのポイントを4つ紹介します。

座ったときに上前が開かないように押さえる

座るときには、上前が開かないように片手で軽く押さえましょう

しかし、ギュッと力を入れて押さえると着崩れしやすくなるため、軽く押さえることを意識してください。

着付けの際に深めに上前を合わせる

着崩れしにくい着付けをすることも大切です。特におすすめしたい方法は、深めに上前を合わせた着付けです。

着付けをしてくれる人に「深めにしてください」と言えばその通りにしてくれますし、自分で着付ける際は、2~3cmほど深く合わせれば着崩れ防止の効果が期待できます。

できる限り動作を大きくせずゆっくり動く

走ったり突然しゃがんだりなど、大きい動作や性急な動作は避けましょう。こちらも着崩れの大きな原因です。

着物を着ているときは控えめな動作でゆっくり動くと着崩れしにくくなり、同時にその所作が着物姿ならではの美しさを引き立てます。

着物でトイレに行くときは場所を選ぶ

着物でお出かけする際、もっとも心配になることのひとつとしてトイレが挙げられます。

どうしても裾をずらすため着崩れしやすくなったり汚れが気になったりしますが、場所を選べばあまり心配する必要はありません。

着物を着ているときのおすすめのトイレのタイプは以下の通りです。

和式ではなく洋式

深くしゃがみこむ和式トイレは着崩れしやすかったり、袖が床につきやすくなったりします。また、流したときに飛沫が飛びやすいことも着物を汚す原因になります。

日本の伝統衣装とはいえ、トイレまで伝統を守る必要はありません。床までの距離が取りやすく、フタをして流せる便利な現代式の洋式トイレを使いましょう。

広めの個室がある

着物でのトイレは洋服と違い、裾の上げ下げに手間がかかり、それなりの作業スペースが必要です。個室でも狭ければ十分なお直しができず、着崩れてしまいやすいです。

広い個室ならしっかりと腕を動かせるため、裾の上げ下げや気になる部分のお直しもしやすいでしょう。

大きめの鏡がある

トイレから出たときに身だしなみのチェックは必須。人によっては、おはしょりが覗いていたり、思わぬ着崩れが起きていたりすることもあります。

そのまま外に出ては不格好に見えるため、出る前に全身がチェックできる大きさの鏡があるトイレを選びましょう。

床が濡れておらず清潔

床が濡れていると裾や草履が汚れやすくなります。振袖なら袖が汚れる心配もあるため、掃除したばかりでまだ乾いていない床も避けたいところです。

また、トイレによっては掃除が行き届かず、清潔感が足りていないこともあります。

そのようなトイレでは着物が汚れる可能性が高くなってしまうため、できる限り避けるようにしましょう。

出かける前に使いやすく清潔なトイレをネットや口コミでチェックしておくのもおすすめです。

まとめ

洋服と違い、着物での座り方は普段よりも注意が必要です。上前や裾、袖に気をつけながらゆっくりとした動作で座るように心がけましょう。

背筋を伸ばし、着付けした状態から胸ひもが動かないようにするのも苦しくなりにくくするために効果的です。

京都着物レンタル福本では、着物のレンタル時に着付けやヘアセットまで済ませられます。

ご相談いただければ座っても着崩れしにくく、苦しくなりにくい着付けにすることも可能です。

日本和装協会認定の師範資格を持ったスタッフが揃っているため、安心してご相談ください。

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