着物レンタルコラム
京都を着物で!散策コースのおすすめはどこ?エリア3つを詳しく紹介
京都観光
目次
「京都を着物で散策したい」という要望に応えるように、京都の各所には着物レンタル店が多くあります。
この記事では、京都で名所めぐりをする場合に、出発点(着物を借りたショップ近辺)に戻ってこられるよう、環状のコースにしてご紹介します。
風景に似合う着物を着て散策したい人は参考にしてください。
※文中の所要時間はおおよそです。
着物で散策 嵐山コース
嵐山は神社仏閣以外でインスタ映えするスポットが豊富な京都の観光名所です。
以下は徒歩58分、各所での滞在期間を含めると約6時間のコースです。
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「3~4時間程度のコースがいい」という人は『キモノフォレスト→天龍寺→嵐山竹林の小径→野宮神社→渡月橋』などもおすすめです。
ここでは、嵐山駅から出発して渡月橋・天龍寺をまわり清凉寺・二尊院まで足を延ばすコースの見どころを紹介します。
キモノフォレスト
600本・32柄の友禅のポールが立ちならぶ、私鉄嵐電 嵐山駅の『キモノフォレスト』。
昼間は色鮮やかに、夜はライトアップで幻想的に、京友禅が嵐山を訪れる観光客の目も心ももてなします。
小径をぬけると友禅に囲まれて現れる龍の愛宕池。その龍に祈ると願い事が叶い、池の水に手を浸すと幸せになるとされています。
渡月橋(とげつきょう)
橋の上を月が移り動くのを眺めた上皇天皇が「くまなき月の渡るに似る」と感想を述べたことが『渡月橋』の由来とされています。
渡るだけなら5分程度の距離が、春と秋を中心に賑わう頃には往復2時間以上かかってしまうほどの人気のポイントです。
渡った先の嵐山公園には食べ歩きスポットや、夜はライトアップがあるなど、散策する時間帯で楽しみ方が変わるのも魅力です。
天龍寺
京都屈指の観光地に建つ世界遺産『天龍寺』 は、さまざまな見どころがあるため多くの参拝者が訪れています。
天龍寺の曹源池庭園は、春は枝垂桜・夏の新緑・秋の紅葉に冬の雪と、季節を問わず美しい景観が楽しめ、法堂の天井に描かれた巨大な雲龍図は、どの角度から見ても睨まれているように見えるとして「八方睨みの龍」と呼ばれています。
45〜90分あればじっくり見られます。嵐山竹林の小径に行くには北門から出ましょう。
嵐山竹林の小径
『嵐山竹林の小径』は約400mの小径に背の高い竹林がびっしりと茂る、晴れた日の木漏れ日が心地よく感じられる、静かで美しい観光名所です。
着物姿で歩みを進めるに相応しいこの小径での写真はマストなため、20分程度は撮影の時間をとりましょう。
秋の夕日が差し込む時間帯も、雪化粧を纏う冬の竹林もおすすめです。
常寂光寺
山門から本堂へと続く山道で見られる、200本の楓のトンネルが息を飲む美しさの『常寂光寺』の紅葉は京都屈指といわれています。
5~7月頃の梅雨のシーズンには、新緑の季節にはもう一つの主役である苔が、他では見られない風景を青楓と共に彩ります。
本堂背後の多宝塔越しの嵯峨野の景色は絶品とのこと。1時間ほどかけて見て欲しいお寺です。
二尊院
釈迦如来と阿弥陀如来(重要文化財)の二尊を祀ることから『二尊院』と呼ばれています。
門から延びる広い参道は「紅葉の馬場」と呼ばれ、桜と紅葉が交互に植えられているため四季折々の彩りが楽しめ、特に秋になると赤や黄色に彩られた枝がせりだす絶景が見られます。
鮮やかな五色幕が小倉山の裾野に映える二尊院は、30分ほどで拝観可能です。
清凉寺(嵯峨釈迦堂)
『清凉寺』は国宝である三国伝来生身釈迦如来像および地蔵菩薩立像が安置されています。
一回転すると一切経を読むのと同じ功徳が得られるといわれる法輪を納めた『一切経蔵』があります。
通常であれば遠目に見る程度の法輪が、清凉寺では拝観者が自分で回せるため、30分は時間をとって厳かな気持ちで落ち着いて法輪を回し、功徳を得ましょう。
野宮神社
清凉寺から嵯峨野竹林の小径を抜けて『野宮神社』へ。
黒木の鳥居が日本唯一の野宮神社は、縁結びや子宝安産の神様として信仰を集めるパワースポットです。
嵐山の景観を表現した『じゅうたん苔の庭』には小さな渡月橋が見られ、撫でると願いが叶う『亀石』、子宝と安産のご利益があるとされる『白服稲荷大明神』など、見どころも多数。
所要時間は15分ほどです。
着物で散策 祇園・東山コース
着物での散策が恐らく一番似合うと思われるのは、この祇園・東山コースでしょう。
見応えがあるポイントが多いため以下のような広範囲におよびますが、都合のつく場所を出発点として参考にしてください。
徒歩のみで53分ですが、各所での滞在期間を含め全部回ると約6時間半のコースです。
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二寧坂~三寧坂や花見小路通は食べ歩きになる可能性が高いため、どちらかを中心として、その近隣を回るようなコースにすると3~4時間のコースにできます。
食べ歩きを日中にして夜はライトアップなどのコースもおすすめです。
名所・清水寺を回るコースとして紹介します。
清水寺
京都が誇る世界遺産『古都京都の文化財』に登録されている『清水寺』は、15棟あまりの重要文化財が立ち並んでいます。
あえて絞るなら、見どころは以下です。
- 仁王門:正門。那羅延天と金剛力士が左右に立つ
- 三重塔:大日如来が祀られている
- 随求堂(ずいぐどう):仏さまの胎内巡りの儀式が体験できる
- 本堂・舞台:清水の舞台
- 弁慶の高下駄と錫杖:高下駄に触れた者は浮気しなくなるらしい
- 濡れ手観音(奥の院裏):水をかけると観音様が水ごりを代わりにしてくれる
- 音羽の瀧:健康・恋愛や美容・学業や出世のご利益のある湧き水の瀧
敷地も広く見応えがあるため、1時間から1時間半は時間をとるのがおすすめです。
二寧坂・三寧坂
『三寧坂(さんねんざか)』は正式には『産寧坂(さんねいざか)』といい、上った先に安産のご利益がある子安塔が清水寺にあることが名前の由来ともいわれています。
『二寧坂(にねんざか)』は、その手前にあることから二寧坂と名付けられたとか。
食べ歩きができるため、1時間ほどかけて散策することになるでしょう。
三寧坂で転ぶと「3年以内に亡くなる」「3年寿命が縮まる」といわれているため、どうぞお気をつけください。
高台寺
豊臣秀吉の正室ねねが、秀吉を弔うために創建した『高台寺』。
本堂の方丈に波心庭と呼ばれる枯山水があり、春には枝垂桜の鮮やかさを白い砂が引き立てる美しい庭園が見られます。
30分ほどの拝観経路の終盤には、余韻を感じながら歩く竹林をお楽しみください。
八坂神社
地元の人々に『祇園さん』の愛称で親しまれる『八坂神社』は祇園祭を催行することでも有名な、色彩が美しい神社です。
奉納舞踊などを行う舞殿は、夜間に提灯が灯って幻想的です。
ご祭神はスサノヲノミコトで、厄払い・縁結び・美容などにご利益がある20社近いお社があるため、1時間ほどかけて回るのがおすすめです。
花見小路通
八坂神社から新橋通を通って辿り着く『花見小路通』は祇園のメインストリートです。
お茶屋さんに向かう芸妓さんを見かけることも珍しくないため、着物姿に抵抗なく散策できます。
距離的には10分程度ですが、食べ歩きが楽しく、夜になると提灯が灯り花街らしい別の顔が見られるなど、1時間は欲しいポイントです。
建仁寺
『一休さん』と親しまれた一休宗純も作詩を学んだといわれる『建仁寺』は、詩文芸術に優れた禅僧を多く排出しています。
- 風神雷神図や双龍図
- 潮音庭や〇△◇の庭
- 襖絵・舟出
など、撮影スポットがたくさんあるため、約40分の拝観時間では少し足りないかもしれません。
安井金比羅宮
「ご利益がすごい」と有名な『安井金比羅宮』は、あらゆる悪縁との縁切りができるとされるパワースポットですが、良縁で結ばれている男女の縁が切れることはないそう。
人の縁だけでなく、たばこや病気・酒・賭け事など悪しき習慣を断つことでよいご縁につながるという、縁結びの側面も持っています。
所要時間は30分程度です。
八坂庚申堂
中国の庚申信仰を祀る『八坂庚申堂』では、手足をくくられた『くくり猿』がカラフルで可愛らしいと人気です。
猿は欲望に忠実であることの象徴で、手足をくくって欲望を縛って夢をかなえるという意味があるくくり猿に、願い事を書いて吊るすと願いが叶うそう。
拝観自体は10分程度ですが、撮影を忘れずに。
清水坂
清水寺創建当時からある約700m続く『清水坂』は最古の参詣路として、音羽山の中腹に建てられた標高約240mの清水寺へ向かいます。
道なりにいくと三寧坂と合流する辺りからカフェやお土産屋さんなど賑わいが増し、散策が楽しくなります。
7分程度の道行ですが、清水寺の拝観前に回る場合はお土産の買いすぎや食べ過ぎに気をつけましょう。
着物で散策 岡崎・蹴上コース
岡崎・蹴上コースは着物レンタル店が多いエリアからは若干離れていますが、フォトジェニックな風景が多く、着物で歩きたい人も多いポイントエリアです。
以下は、平安京を出発点として徒歩のみで57分の距離ですが、各所での滞在期間を含めると6時間ちょっとのコースです。
※時間はおおよそです |
中央を通る白川通から2分して、蹴上インクラインを中心としたインスタ映えスポットが豊富な西側か、庭園の美しさや神社仏閣を興味深く拝観する東側など、好みに合わせて散策しましょう。
岡崎・蹴上エリアコースで回れるスポットを紹介します。
平安神宮
岡崎の街のシンボルともいえる色鮮やかな朱色の大鳥居が迎える『平安神宮』は、大鳥居と同じ朱色があしらわれた社殿も見どころです。
江戸時代の日本庭園の『池泉回遊式』で作庭された神苑は、春のしだれ桜・夏のかきつばたと花菖蒲、秋の紅葉・冬の雪景色と、移り変わる自然美の情景が楽しめます。
規模が大きく、しっかり見るには1時間は必要です。
無鄰菴
平安神宮から岡崎公園を通り『無鄰菴(むりんあん)』へ。
山縣有朋の別邸で、日露開戦直前の外交方針を取り決めるための『無鄰菴会議』が開催された、日本庭園を中心とした施設です。
高低差を利用して表現した奥行きや、絶えず聞こえる水音を生む三段の滝、滞留する池ではなく川を作るなど、近代日本庭園の傑作といわれています。
庭を180度眺められる庭園カフェでの一休みを含めると、30分は必要でしょう。
蹴上インクライン
『蹴上インクライン』は舟を運ぶ目的で設置された傾斜鉄道で、使用されていない今も観光スポットとして整備されているため、自由に散策できます。
春には両側に咲き乱れる90本のソメイヨシノや初夏の青楓、紅葉も美しく、何度訪れても写真をとってしまうと人気です。
歩くだけなら10分もかからない距離ですが、写真にとどめるなら30分は必要でしょう。
ねじりまんぽ
『ねじりまんぽ』とは、蹴上インクラインを横切る歩行者用のトンネルで、内壁を斜めにねじる赤レンガ造りは重い舟を運ぶ際に耐えるための構造です。
アーチ造りが可愛らしく細部の作りも丁寧で、インスタグラムにさまざまな画像が上げられている映えスポットです。
2m程度の距離のトンネルですが、撮影のため10分は確保しましょう。
天授庵
南禅寺の塔頭寺院である『天授庵』の見どころは2つあります。
まず一つは「■■◆◆■■」のような幾何学的な石畳と苔のコントラストが楽しい枯山水の石庭。
もう一つは平安神宮でも紹介した池泉回遊式の庭園です。
紅葉の名所としても名高い天授庵は、15~30分ほどで楽しめます。
南禅寺・水路閣
『南禅寺』は臨済宗南禅寺派の総本山で、歴史的建造物が豊かな自然に溶け込んだ、幻想的な美しさが人気のスポットです。
琵琶湖疎水の水路橋である水路閣の赤レンガのアーチはそのなかにあって近代の香りが漂い、南禅寺の和の建築とマッチする独特な美しさがあります。
拝観のあとに撮影となると、1時間以上は必要になるかもしれません。
禅林寺(永観堂)
『禅林寺』(永観堂)は以下のような七不思議があるお寺です。
- 抜け雀
- 非田梅
- 火除けの阿弥陀如来
- 伏龍廊
- 三鈷の松
- 木魚蛙
- 岩垣もみじ
特に、急斜面に這うように1本の釘も使わず作られた伏龍廊は圧巻です。
所要時間の1時間ほどで、全ての七不思議を確認してみてください。
岡崎神社
氏神様の使いである兎が至る所で見られる『岡崎神社』は、多産の兎にあやかった子授け・安産・縁結びのご利益がある、狛兎や手水舎も兎尽くしの可愛らしい神社です。
本殿横の手水舎には水をかけてお腹を擦るとご利益があるとされる、黒御影石の子授けうさぎがいます。
大人気であるうさぎみくじお守りや、飛躍守(ぴょんまもり)なるお守りも。
心安らぐひと時を岡崎神社でどうぞ。
着物で京都を散策する際のポイントと注意点
スムーズに間違いなく着物を借りるためには予約を取り、事前にセット内容や返却時間などをしっかり確認しておきましょう。
そして着物を返す時間をきちんと守るためには、レンタル店から散策したい場所までの距離や滞在時間などを把握した上で散策コースを計画する必要があります。
ライトアップを見たい場合には、返却時間が遅いレンタル店を選ぶなど、注意が必要です。
また、着物に慣れていないと歩きにくく、普段着のときよりも移動に時間がかかります。こまめに休憩を挟みつつ、時間に余裕を持って着物での京都散策を楽しみましょう。
まとめ
せっかく京都に来たということで、できるだけたくさんの見どころをまわりたい気持ちは分かりますが、着物で散策する際、無理をしない計画を立てることが大切です。
京都着物レンタル 福本は産寧坂から歩いて2分、清水寺から徒歩4分の着物店です。
特に京都観光の大定番・清水寺を含めたコースを散策の際の置物は京都着物レンタル 福本にぜひお任せください。お待ちしております。