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着物でのトイレも安心!手順・注意したいポイント

着物でのトイレも安心!手順・注意したいポイント

着物を着たときの立ち居振る舞いやマナー

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着慣れている洋服とは違う着物でのトイレに不安を覚える人は多いかもしれません。

「着崩れしたら?」「汚したくない」「行かないで我慢しようかな」などの悩みはつきものですが、トイレが不安だからという理由で外出の幅を狭めるのは残念です。

この記事では、着物に慣れていない人でも着崩れを起こしにくくする方法や、トイレの際にあると便利なアイテムなどについて詳しく紹介します。

着物でのトイレの手順・仕方・やり方

着物でのトイレの手順・仕方・やり方

着物を着たままトイレに入る時には、着崩れしにくい・汚れにくい手順や、やり方を守れば安心です。ここでは、手順・仕方・やり方について詳しく解説します。

1:個室に入ったら着物を一枚ずつ丁寧にめくる

トイレの個室に入ったら、最初に着物をめくり上げます。

この時、いつものクセでスカートをたくし上げるようなめくり方をしてしまうと、着崩れの原因になるため注意してください。

上から「着物」「長襦袢」「肌襦袢」の順番で、1枚ずつゆっくりめくり上げていきます。

めくった裾は帯に挟んで固定します。クリップをつけたり、紐でしばっておいたりするとさらにしっかり固定できるため、お出かけの時には用意しておくと役立ちます。

2:帯上までめくり上げトイレに浅く腰掛ける

便器には浅く腰掛けます。

深く座ったり後ろに寄りかかったりすると、帯が押し潰されてしまうことがあるため、特にボリュームのある帯の際は注意しましょう。

浅く腰掛けても不安な場合は、座る時に少し前屈みになるように上半身を傾けると安心です。

3:便器から離れめくった着物を戻す

用を終えたら便器から立ち、めくった着物を1枚ずつ戻します。最初と反対の順番、つまり「肌襦袢」「長襦袢」「着物」の順で丁寧に下ろしていきましょう。

適当な順番で戻すとトイレを出てから歩きにくくなったり、場合によっては着崩れてしまったりすることがあります。

水を流す時には水流で飛沫や汚れが飛び散らないように、フタを閉めてからレバーを押してください。

着物でトイレ後の着崩れチェックポイント

着物でトイレ後の着崩れチェックポイント

着物を着ている時のトイレは、最後に着崩れチェックをおすすめします。

丁寧に済ませたつもりでも乱れが起きているかもしれないため、以下で紹介する4つのチェックポイントをチェックしてみましょう。

全身が映る鏡の前で、まずは裾をチェックします。この際、着物の裾がずれていたり、肌襦袢が見えていないかを確認してください。

合わせて、腰周りのたわみやもたつき、動きにくさなども確認しましょう。もしも「おかしい」と感じたら、一度個室へ戻ってやり直してください。

この時、慌てて強く引っ張ったり適当にずらしたりするのはNGです。さらに崩れてしまい、リカバリーが難しくなってしまいます。

衿元(襟元)

用を足す時には裾をまくり上げますが、その際に帯が上に上がってしまうことがあります。

帯の上がりは上半身の着付けがゆるみ、襟元が乱れてしまう原因になってしまうため、違和感があれば次の手順で直してください。

  1. 身八つ口(左脇の隙間)から左手を入れ、右側の着物を左へ軽く引きます。
  2. 襟を整え、左手で固定しながら右手でおはしょりの先を軽く引きます。襟の延長線上で引いてください。

鏡を見てゆっくり整えれば問題ないため、急がず丁寧に直しましょう。

帯のつぶれやゆがみも確認しましょう。帯の形が崩れてしまった場合には、一度袖をまとめてから直します。

帯の形によっては自分ですぐに直せないこともありますが、着付けの際に対策を聞いておくと安心です。

「歪んではいないけれどゆるんでいるかも」という時には、浮いた部分にハンカチやタオルを入れて調節しましょう。

おはしょり

おはしょりは帯の下にあるため、トイレの際に崩れやすく、同時に見逃しやすい部分です。

トイレの後はめくれたままになっていることもあるため、全身を鏡に映してしっかりチェックしましょう。

長く出過ぎてしまっている場合には、出過ぎた分を帯の下に入れて調節します。丁寧に入れればきれいに直ることが多いため、ゆっくり時間をかけて直しましょう。

着物でトイレに行くときに注意したいポイント

着物でトイレに行くときに注意したいポイント

着物でトイレに行く時にはいくつかの注意が必要です。ここでは、特に注意したいポイントを7つ紹介します。

余裕を持ってトイレに行く

着物は用を足すまでに手間がかかります。

「トイレに行きたい」と思ってからでは間に合わない恐れがあるため、余裕をもって早めに行くように心がけましょう。

また、用を足したあとには着崩れのチェックや直しの時間が必要です。この時間を確保するためにも、やはりトイレは早めの行動をおすすめします。

洋式トイレを選ぶ

着物を着ている時には、和式よりも洋式のトイレを使いましょう。

和式はしゃがみ込む必要があるため、洋式よりも着崩れや汚れの心配が大きくなります。流す際にもフタができない和式では飛沫や汚れが飛びやすく、見た目も衛生面も心配です。

お出かけ前には、目的地に洋式のトイレがあるかどうか確認しておくことをおすすめします。

できれば広めのスペースがある個室を選ぶ

用を足す前にはめくり上げる作業、足した後にはめくり上げた部分を戻さなければいけません。個室が狭いと一連の動作がしにくいため、きれいに戻せない可能性があります。

広めのスペースが確保された個室なら動きやすく、着崩れや帯の歪みに気づいても直しやすくなります。

ショールや上着はトイレの際には外す

その日の装いによっては、着物の上にショールや上着(羽織など)をつけていることもあります。

トイレの時には個室に入る前に外し、サブバッグに入れておきましょう。つけたままトイレに入ると汚れてしまう恐れがあるためです。

誰かと一緒にいる時には、預けておくのもよいでしょう。

裾だけでなく衿元(襟元)の汚れにも注意する

裾だけではなく衿元にも注意を向けましょう。

トイレ中に下を向いたり首を傾けたりした時、衿元にファンデーションや口紅がついてしまっていることがあるためです。

トイレに入る前には衿元にタオルやハンカチを巻いておくと汚れ防止に役立ちます。

大きな鏡があると全身を確認できておすすめ

着崩れチェックやお直しは、全身を見ながらするのがおすすめです。

トイレに大きな鏡があれば全身を映しながら確認できるため、できればトイレを探す時にどんな鏡があるのかをチェックしておきましょう。

帯の崩れは鏡を見ても自分では直しにくいことがあります。その際には、一緒にいる人や手伝ってくれそうな人にお願いしましょう。

着物のときはローライズの下着がおすすめ

着物のときはローライズの下着がおすすめ

着物でのトイレは下着の選び方も大切です。

例えばハイウエストのショーツでは、トイレの時にお腹の上あたりまで着物や襦袢をめくり上げることになってしまい、着崩れの可能性が高まります。

着物に適したショーツは、ビキニタイプやローライズのように浅いタイプです。めくり上げる範囲が浅くなるため、着崩れ防止になるでしょう。

また、着物用のショーツはクロッチ部分が開いており、ショーツを上げ下げしなくても用が足せるタイプであるため、こちらも選択肢に入れてみてください。

着物でトイレを便利に!持っておきたいアイテム

着物でトイレを便利に!持っておきたいアイテム

着物でトイレを使う時は、あると便利なアイテムがあります。和装クリップ、腰ひも、ハンカチなどを用意しておくと、スムーズに済ませやすくなるでしょう。

和装クリップ

本来、和装クリップは背中の合わせがずれないようにする用途で使うことが多いですが、トイレの際にも裾や袖を留めておけるため、ひとつ余分に持つことをおすすめします。

余分な和装クリップがなければ洗濯バサミや普通のクリップでも問題ありませんが、着物や帯の生地を傷めにくいものを選びましょう。

腰ひも

腰ひもは襦袢を止める時に使いますが、1本持ち歩くとクリップと同じようにトイレで活用できます。

クリップと違い、生地を傷めにくい一面もあるため、着ている着物によっては腰ひもを使うのもおすすめです。

ハンカチ

トイレでは、下を向いた時に衿元にファンデーションや口紅がついてしまうこともあります。しかし、衿元にハンカチを巻いておけばメイク汚れが着物につきにくくなります

また、帯のゆるみがあればその隙間に入れて着崩れを防ぐことも可能です。1枚あると重宝するため、バッグにしのばせておきましょう。

着物を着る日に生理が重なったらどうする?

着物を着る日に生理が重なったらどうする?

生理の日に着物を着る際には、万が一の汚れが心配です。ここでは、生理が重なった場合に役立つ対策を紹介します。

吸収力の高い生理用品を選ぶ

使用する生理用品は吸収力が高いものを選びましょう。

普段使っているものよりも大きめのナプキンや、ナプキン+タンポンの組み合わせなど、できるだけ経血を多く吸収しやすいものを使うことで汚れを防ぎやすくなります。

ナプキン派の人はお尻まで覆えるパンツ型もおすすめです。使ったことのない人は事前に一度使ってみて、装用感や処理の仕方を覚えておくとより安心できるでしょう。

防水性に優れたサニタリーショーツを選ぶ

サニタリーショーツの防水性が高ければ、万が一汚れてしまった時も最低限の被害で済む可能性が高くなります。

汚れやすいクロッチ部分とお尻の部分の防水性が高いものは、特に安心です。

また、トイレで裾を上げ下げする時に着崩れが置きにくいように、できればローライズタイプを選びましょう。

ガードルやスパッツでズレを防ぐ

サニタリーショーツの上からガードルやスパッツをはくことも、締め付け効果によってズレの防止に役立ちます。

しかし、慣れない着付けの締め付け感がプラスされ、体調に悪影響が出てしまうこともあります。心配な人は、締め付け感の少ないサニタリーペチコートを用意するのもおすすめです。

着付け師さんに生理であることを伝えておく

生理になった時には、担当の着付け師さんに必ず相談しましょう。相談する理由は、着物は腹部に締め付け感が出やすく、着用中に体調不良につながることがあるためです。

事前に生理だと分かっていれば、着付け師さんは体調が悪くならないように配慮した着付けをしてくれます。

特に締め付け感が出やすい胸ひもをゆるめたり、腰周りの補正用タオルを調節してくれたりなどの配慮をしてくれるでしょう。

身体のことは他人に言いにくいかもしれませんが、自分の身体のためにも必ず相談してください。着付けの予約日と重なりそうな時は、先に伝えておくのもおすすめです。

着物のときのトイレに関するよくある質問

着物のときのトイレに関するよくある質問

ここからは、着物でのトイレについてよくある質問をまとめて解説します。

Q:和式トイレしかなかった場合のやり方は?

着物でのトイレは洋式が向いていますが、場所によっては和式トイレしかないかもしれません。

和式トイレの場合も基本的には洋式と同じ方法で済ませられますが、しゃがみ込むスタイルになるため、洋式の時よりも短く裾をめくり上げる必要があります。

袖も床につかないように注意して、必要ならクリップやひもなどで留めておきましょう。

Q:男性の着物でのトイレの仕方は?

男性も着物でトイレに行く際は洋服の時と違う注意点があります。大でも小でも、女性と同じように裾をめくり上げて用を足す方法が基本です。

また、個室なら周囲の目が気にならないため、めくり上げた状態でも気後れしないでしょう。

小便器を使うのなら着物、襦袢を順番に左右にめくり、下着を下ろして用を足します。個室も小便器も、裾の水はね汚れには気をつけてください。

まとめ

着物でのトイレは普段よりも手間がかかり、難しいと感じてしまいがちです。

実際、着崩れや汚れの可能性があることは事実ですが、手順を守ればそこまで考え込まなくても問題ありません。

着崩れチェックやお直しがしやすい広さや大きな鏡があるトイレを選び、慌てずゆっくり作業することが大切です。

事前準備をしっかりして、当日の着物姿をストレスなく楽しみましょう。

京都の着物レンタル福本では、着物のレンタルとともに着付けやヘアセットもお受けしています。

日本和装協会認定の師範資格や管理美容師の資格を持つスタッフが担当するため、ご満足いただける仕上がりをお楽しみいただけます。

トイレでも着崩れしにくいコツや、万が一着崩れたときの対応についても、お気軽にご相談ください。

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