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着物の歩き方は?美しく見えて着崩れしないコツや注意点&着崩れの直し方

着物の歩き方は?美しく見えて着崩れしないコツや注意点&着崩れの直し方

着物を着たときの立ち居振る舞いやマナー

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美しく着付けした着物姿は街で人目を引き、日本文化の伝統を感じさせてくれます。鏡に映った自分を見て、いつもとは違う姿に気持ちが沸き立つ方も多いでしょう。

美しい着物姿のときには、歩き方や座り方にも気を配ってみませんか。いつもの洋服とは違い、着物には着物に似合う歩き方や座り方があります。

また、正しい歩き方は着崩れ防止にもなるため、ぜひ意識してみてください。

この記事では、着物を着たときの歩き方や座り方、階段や車での動き方などについて詳しく紹介します。

着物や浴衣は歩き方が大事!着崩れ防止&美しく

着物や浴衣は歩き方が大事!着崩れ防止&美しく

着物や浴衣は、歩き方によっては着崩れが起きてしまいます。特に普段、パンツスタイルでアクティブに動くことが多い人は要注意です。

堅苦しく考える必要はありませんが、「今は普段の洋服と違う!」と意識しながら姿勢を整えて歩き方に気を配れば、美しく見えるとともに着崩れ防止になるでしょう。

また、着物にふさわしい歩き方は着物姿をさらに魅力的に見せる効果もあります。

お気に入りの着物や浴衣でいっそう魅力的な姿になるためにも、歩き方をはじめとした所作への気遣いは大切です。

着物を着たときの歩き方

着物を着たときの歩き方

着物を着ているときは、足首や肌が見えないように意識しましょう。

太ももの内側に少し力を入れ、きゅっと閉じるように意識するとひざが向かい合う形になり、着物のラインを崩さない美しい歩き方になります

また、歩幅の取り方や草履の扱いも美しく歩くポイントです。

ヒールやミュールではコツコツと音を立てて歩いているかもしれませんが、着物のときは足音を立てないほうが美しい歩き方になります。

そのためには、歩幅や草履の扱いが大切です。

着物で歩くときの注意点・ポイント

着物で歩くときの注意点・ポイント

ここでは、着物を着て歩くときの注意点やポイントを詳しく解説します。

着付け後に裾割りをしておくと歩きやすくなる

着付けが終わった後には「裾割り」をしておきましょう。

裾割りをしておくと歩きやすくなり、スムーズで美しい動きができます。着崩れ防止の効果もあるため、事前に把握しておきましょう。

裾割りをする際は、まず足を肩幅ほどの広さに開きます。次に膝を数回軽く曲げることで、裾に余裕ができます。最後に、着物の前合わせを整えれば完了です。

裾割りのときは少し裾が乱れる可能性があるため、前合わせは必ずチェックしてください。

少し内股気味で歩く

着物姿は、動くと脚のラインが出やすいシルエットです。そのため、足が外開きになっているとガニ股に見えてしまい、美しさが損なわれます。

つま先を少し内側に向け、内股気味になるようにしながら歩くときれいに歩けます。

歩き方は裾さばきにも影響するものです。着物は布を巻き付けたような作りになっているため、内股のほうが生地の流れが穏やかになり、裾をさばきやすくなります。

歩幅を小さくする

歩幅は洋服のときよりも狭く取るように意識しましょう。およそ10センチほどの歩幅が理想的です。

10センチだと少々狭いのではと感じるかもしれませんが、普段通りの歩幅は着物姿のときには広すぎます。

着物姿で歩幅を大きく取ると裾が脚に絡まったり広がったりしてしまい、歩きにくさや着崩れの原因になる可能性があります。

歩幅を狭く取ると同時に、膝の裏側を伸ばすように意識することも大切です。

雨の日は足の指先に力を入れるようにして歩く

雨の日は水はねや泥はねが裾を汚しやすいですが、歩き方次第で汚れの心配を減らせます。

「歩幅は小さく」「内股気味に歩く」という基本に加え、「足の指先に力を入れる」という点を意識すると、水はねや泥はねを回避しやすくなるでしょう。

具体的には、足の指先でぐっと地面を押すように歩きます。大きな歩幅やガニ股で歩くと水はねや泥はねが起きやすいため、雨の日には特に注意してください。

右手で着物の裾を軽く押さえながら歩く

着物を着てから歩いてみると、裾がめくれ上がりやすいことが気になるかも知れません。そのままでは足首や地肌が見えそうになり、歩きにくさを感じるでしょう。

これらの状態を防ぐためには、着物の一番上の布(上前)を軽く手で押さえるようにしながら歩くと効果的です。

上前をおさえる歩き方は裾のめくれ上がりを防ぐだけではなく、着物ならではの美しい所作にも見えるため、ぜひ意識してみてください。

手にも気を配ると美しい着姿に

着物の場合、普段の服のように歩きながら腕を振ると美しさが損なわれてしまいます。

基本的な歩き方である「歩幅を狭く取る」を守って歩いていれば自然と手の振りも小さくなりますが、だらんと垂らしてしまいやすいため注意してください。

きれいに見せるコツは、肘を軽く曲げ、袖の中に少しだけ引っ込めるような形を意識することです。垂らさずに歩けることに加え、美しい印象が向上します。

急ぎ足のときは小走りで

急いでいる場合でも着物姿でのダッシュは厳禁です。着崩れを起こしやすい上に、裾が脚に絡んで転倒する恐れもあります。

できれば走らないことが一番よい方法ですが、どうしても急ぐ場合は小走りにしておきましょう。内股気味を崩さず、両膝が離れずに近づいている状態で足を動かします。

時代劇で着物姿の女性が急いでいるシーンを見たことがある人は、思い出しながら真似してみるのもおすすめです。

草履はかかとから離さず音を立てないように歩く

草履を引きずるように歩くと見栄えが悪く、さらにパタパタと音が響きやすくなるため、せっかくの着物姿なのに格好がつきません。

つま先は地面から上げず、同時にかかとが草履から浮かないように意識しながら歩きましょう。

かかとが浮いてしまうと一足ごとに草履が動き、地面と足の裏を叩いてパタパタします。足が痛くなる原因にもなるため、草履で歩くときには意識しておいたほうがよいでしょう。

草履は少し斜めに履くと鼻緒ズレ防止に

慣れない草履で足が痛くなったり、鼻緒で靴ズレ(鼻緒ズレ)ができてしまったりする可能性があります。

予防したい場合は、草履を少し斜めに履き、鼻緒と指の間に隙間を作るようにするとよいでしょう。

浅く履くとさらに余裕を作りやすいため、歩きやすさを損なわない範囲で試してみてください。

なお、新品の草履は鼻緒が固く、鼻緒ズレができやすいことがあります。着物を着る数日前から慣らし、やわらかくしておくのも鼻緒ズレ対策におすすめです。

着物を着たときの階段の上り下りの仕方

着物を着たときの階段の上り下りの仕方

普段の洋服のときのように階段を上り下りすると、着崩れや転倒などのおそれがあります。着物ならではの上り下りを心がけましょう。

着物を着たときの階段の上り下りの仕方は以下の通りです。

  1. 袖は左手で押さえ(振袖は持って)、右手で裾を軽く引き上げる。
  2. 身体の向きを少し斜めにするように上り下りする。

上り下りするときは急がず、ゆっくりした動作になるように気をつけると安全です。

着物を着たときの座り方

着物を着たときの座り方

着物を着るときは、裾の乱れや帯の潰れなどを回避しやすくなるため、座り方にも注意を払いましょう。ここでは、椅子に座る場合と正座する場合について紹介します。

椅子に座る場合

椅子に座る際、もっとも注意しておきたいことは「浅く腰掛ける」です。深く座ると、着崩れや帯の潰れが起きてしまいやすくなります。

  1. 椅子の前に立ち、こぶし1つ分の間を空ける。
  2. 浅く腰掛けて背筋を伸ばし、裾が開かないように脚をそろえる。

座った後は手を膝の上にそろえて重ねておくと、さらに美しく見えます。

正座する場合

正座をするときは膝から上に余裕を持ち、着物が下方へ引っ張られないように座ることを意識しましょう。

  1. 右手で上前を少し引き上げる
  2. 左手で太ももあたりを押さえ、ゆっくりと腰を落としていく
  3. 右手で上前をなでるように下ろし、片足ずつ膝をつく
  4. 膝の裏の生地を左右に引く(シワを伸ばす)
  5. 両膝を少し浮かせ、裾の乱れを整えて座り直す

腰を落とす際、足の間にこぶし1つ分の隙間を空け、お尻を置くように座ると安定します。

着物を着たときの車の乗り降りの仕方

着物を着たときの車の乗り降りの仕方

車の乗り降りは着崩れが起きやすいタイミングのため、普段とは違う装いであることを意識して乗り降りしましょう。

着物を着たときの車の乗り降りの仕方は以下の通りです。

  1. 車に背を向けるようにして立つ。
  2. 袖を身体の手前でそろえ(振袖は左手で持って)、裾を右手で軽く持ち上げる。
  3. 横向きに浅く腰掛ける。
  4. 頭を低くして身体を正面に向け、裾を直す。

車から降りる際には逆の流れにすれば問題ありません。当日が不安な人は、事前に練習してみるのもおすすめです。

これが基本!着物を着たときの立ち方・姿勢

これが基本!着物を着たときの立ち方・姿勢

着物を着ているときの立ち方や姿勢は、歩き方と同様に美しさにつながる大切な要素です。

立つときは腹筋に少し力を入れ、背筋をぴんと伸ばしましょう。あごを少し引くと頭が引き上がる感覚になり、スッと伸びた印象になります。

少し反り返るくらいのあごの引き方にすると、美しい姿勢が完成します。

さらに、両腕を身体の前で自然に重ねると品よく見えるでしょう。人を呼んだりタクシーを止めたりする際には肩から下の生地を押さえ、肌が見えないようにするとたおやかです。

着物が着崩れてしまったときの直し方・対処法

着物が着崩れてしまったときの直し方・対処法

気をつけて歩いたり座ったりしていても、着物が着崩れてしまうことがあります。ここでは、直し方や対処法について紹介します。

衿元(襟元)がゆるんだ・開いてきた場合

衿元がゆるんだり開いたりしたときには、上前と下前で違う直し方をします。

上前の場合は、右脇の下から引き下げて整えましょう。下前の場合は、脇が開いた部分(見八つ口)から手を入れ、下方へ押し込むようにして直します。

帯が下がってきた場合

帯のゆるみはタオルやハンカチなどを使って直します。折りたたんだタオルやハンカチを帯の下に挟み、厚みを出しましょう。

厚みがストッパーの役目を果たし、締まりがきつくなります。帯の下からタオルやハンカチが見えないように整えてください。

裾が下がってきた場合

裾の下がりは身ごろのズレが起きている状態のため、このズレを直す必要があります。

直さないまま歩くと裾を踏んだり転んだりしてしまうおそれがあるため、気づいたら早めに直すようにしてください。

真っ直ぐに立ち、まずは前身ごろのズレを直しましょう。下がってきた部分はおはしょりの下に入れます。後ろ身ごろも同じように直し、裾の長さを整えれば完了です。

背中や腰部分がゆるんできた場合

背中や腰の部分にゆるみができていたら、背中側にあるおはしょりを軽く下へ向けて引っ張ってください。

ゆるみがなくなり、きれいな状態に戻ります。

立つ・座るなどを繰り返しているとゆるみがちになる部分のため、完全にゆるまないよう、時々チェックしておきましょう。

帯がきつくて苦しい場合

帯が苦しい場合は上部に余裕を出して解消します。帯の下部分を下方に引けば余裕が生まれ、みぞおちあたりの締め付け感が解消されるでしょう。

また、帯ではなく、着付けのはじめに締めた胸ひもが苦しいこともあります。

胸ひもが苦しい場合は、蝶結びをほどいて一度だけ結びます。結んだ部分を交差させ、両脇に隠すように差し込んでください。この結び方でも、ほどけてくることはありません。

帯の苦しさは体調不良につながってしまうこともあるため、苦しいと感じたら早めの対処をおすすめします。

まとめ

いつもの服装と違う着物姿で歩く場合、着物ならではの歩き方をすることが大切です。

歩き方だけではなく、座り方、階段の上り下り、車の乗り降りなど、着物姿のときには意識したいことが多くあります。大

変かもしれませんが、取り入れれば着物姿の美しさが引き立つでしょう。

京都の着物レンタル福本』では、着物のレンタルとともに着付けやヘアメイクにも対応しています。

日本和装協会認定の師範資格を持ったプロのスタッフが担当するため、歩き方や座り方が気になるお客様はお気軽にご質問いただけます。

当店こだわりの正絹の着物をお召しになり、美しくたおやかに歩く時間をお楽しみください。

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